キノボリツメガエル 木登爪蛙 : 両生綱無尾目
密林の樹上に棲息する蛙。
本種はツメガエルの一種なのだが一般的なツメガエルとは異なり、成体になると水中には殆ど入らず、樹上を主な棲息域として一生を過ごす珍しいカエルである。
このようなカエルの棲息域の拡大は、本島が熱帯雨林気候に属し、年間を通して降雨量が多い為、陸上動物の中では水に対する依存度の高い両生類がより危険な補色動物の多い水辺を避けた結果と考えられる。
カエルとしてはバランスが悪い印象を与える程に長い四肢と鋭く伸びた爪は、本種が樹上生活に著しく発達した結果であり、多くのカエルが持っている後肢の水掻きは無くなっている。
但し、ここまで樹上での棲息に適した本種であっても、産卵時には水辺に集まり繁殖行動を行い、またその幼生(オタマジャクシ)は成長するまで危険な捕食動物の棲む水中で生き抜かなければならないのである。
サイズ 10M(530×334mm) |
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