電気獣
Electric Beast
 
  電気獣
電気獣
 
電気獣
 
 
 電気獣(Electric Beast):両棲綱有尾目 

 山梨県芦ノ湖畔に伝わる奇妙な生物。
 全体的な形状は山椒魚に似ているが、小さく扁平でない頭部には眼が無く、本来眼のあるべき部位に先端が三日月型の角を一対持ち、四肢には水掻きがあり、細長く優美な尾が特徴である。
 土地に残る伝承によると、この生物は明治から大正時代後期までの間に、この湖畔で稀に目撃されており、その目撃例は特に猛暑の夏期に集中していたようである。
 また、住民がこの生物を捕らえようとすると、決まって強烈なシビレに襲われて捕獲に失敗していたようであり、そのことから「シビレイモリ」と呼ばれ恐れられていたらしいことが伝承から読みとれる。
 これは、この生物がデンキウナギの様な発電器官を内蔵しており、人による捕獲などに対し、身の危険を感じ放電したものと考えられる。
 その電撃は水中において数人の大人を一撃で行動不能に陥らせるほどの高電圧であったと推察出来る。
 尚、視覚を持たないこの生物の活動については、その角が眼に変わる何かしらの感覚器官(ある種のレーダーの様なものであろうか)として機能しているものと考えることが妥当であると言えよう。
 
 この標本は土地に代々住むK氏により伝承と共に特別に譲り受けたものであるが、その独特の形状が某特撮番組に登場した宇宙怪獣に酷似していることが気にかかる点である。
 或いは、宇宙人が地球侵略の為に放った宇宙生物の幼生である可能性も捨てきれないのである。

採集年 2004年
サイズ B3 (515×364mm)
 
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