ふたりの女のうた
 
  ふたりの女のうた  
 
それは
小さな町だった
わたしが キャバレーで唄う日で
夜のショー・タイムには
間があった
古びた喫茶店に
入ったとき
その女のうたが流れた
黒人霊歌は わたしを洗うようで
思いがけなく
わたしは 店の隅で泣いた
 
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